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うるうる、ウルウル

うるうる

 うるうる(ウルウル)とは、目に涙が浮かんでいるさまをいう擬態語。また、泣いてもいないし、たいして泣きたくもないのに、泣きたい気持ちだということを相手に知らせるために発するうそ泣き用の擬態語。「潤う(うるおう)」から来ているように、水気があってしっとりしているさま、つややかなさまを表すのに用いられていた語。マンガに登場する女子の涙目を言葉で表すとこうなるように、最近の言葉かと勘違いするが、鎌倉時代にはすでに、子どもが泣きたくて目に涙を溜めている様子を表すのに用いられていたようで、その頃の人がマンガを描いたとしても、女子のうそ泣きはウルウルと表記されたに違いない。

 うるうる(ウルウル)とは、湿り気を帯びる、目に涙がたまるという意味の「潤む」の語幹を重ねたもので、涙があふれそうになった目をかわいらしく言い表した言葉であり、いくらたっぷり潤っていても、涙腺がゆるくなって涙がたまった年寄りの目は「うるうるしている」とは言わない。

​(VP KAGAMI)

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