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関連用語
上の空、うわの空
うわのそら
上の空とは、他のことに心を奪われて人の話などに集中できないこと。つまり、飲みの席で仕事仲間が家庭内のもめごとをぼやき始めたときの、あなたの精神状態をいう。 「上の空」というと、上の空と下の空があるのか(宇宙空間と大気圏みたいな)という話になってしまうが、この場合は「空の上の方」をいう。『源氏物語』では、字ヅラそのままの「空の上の方」という意味でも、「心ここにあらず」という意味でも使われていて、「空の上の方」が「心ここにあらず」の比喩として最初から使われていたことがうかがえる。「上の空」をなぜ「空の上つ方」などと言わないのかだが、たぶん和歌などに採り入れるには長くなりすぎるのと、短くして「空の上」では、「空の上になにがあるのか」などといらぬツッコミをかまされそうだからではないだろうか。「上の空」と言えば、現代の感覚のように空に何層もあって、上にある空も空にはかわりないということで、理屈っぽい相手の追求を受けずにすむのである(そこまで誰も考えていないと思うが)。
(VP KAGAMI)
関連用語
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うつつ