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この日本語辞典の使い方(ホーム)「さ」で始まる言葉>さもしいの意味、語源、使い方

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さもしい

さもしい

 さもしいとは、見た目がみすぼらしい、心が卑しい、あさましいという意味だが、近年では「さもしいやつだ」のように後者、つまり心の卑しさについて言う場合が多い。つまり、毎日のように金銭をたかりに来る知人とか、仲間と酒を呑んでいると必ず途中で帰って金を払わない知人とか、試食品をパックに詰めて帰る知人とか、その種の人々の精神性を言っている。しかし最近、この種の人物をあまり見かけなくなったせいか、「さもしい」という言葉も使用頻度が減っているような気がする。

 近年話題になっている「ポイ活」(クレジットカードやポイントカードのポイントを貯める活動)のように、セコセコと小銭を貯め込む姿を「さもしい」と言ってもよさそうな気がするが、そうは言われない。これはポイ活が、社会的な常識の上で賢く金を貯める方法を探っているからで、法には触れなくても試食の品をパックに詰めて帰るような行為は、社会の良識に反しているとして「さもしい」認定される。

「さもしい」の「さも」は、托鉢僧を意味する「沙門(さもん、または、しゃもん)」から来ているのではないかといわれる。他に「様悪し(さまあし)」の変化ではなどの説もあるが、定説はない。「乞食(こじき)」という言葉も托鉢僧から来ているが、そうした出所や、差別的な使い方をされてきた経緯などから、最近は使用を控えられているように、「さもしい」という言い方があまり聞かれなくなったのも、同様の理由もありそうだ。

​(VP KAGAMI)

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