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だらけ[接尾語]

だらけ

 だらけとは、そのものが大量にあるさまを表す接尾語。「ハエだらけ」「欠点だらけ」「借金だらけ」のように、あまり好ましくない状況を表す場合が多い。つまり、「ゾンビだらけ」とか「エイリアンの卵だらけ」とか「ピラニアだらけ」といった、気持ちの悪い描写をするのにふさわしい。

 接尾語の「だらけ」は室町時代から文献に見える言葉だが、当初は「血だらけ」「汗だらけ」「どろだらけ」のように、液状のものが一面に付いているありさまを表していた。この使い方はいまでも普通に使われているが、いっぽうの「ハエだらけ」「欠点だらけ」「ゾンビだらけ」というような使い方は、江戸時代以降になる(「ゾンビ」はないか…。まあ、「以降」と言っているから間違いではない)。ということは「だらけ」の「だら」は、血がだらだら流れる、だらだら汗をかくという擬態語の「だら」から来ているのではないかと考えられ、『大言海』もその説をとなえている。「け」は、「塩気(しおけ)」「嫌気(いやけ)」「まじり気」のように使われる「気(け)」とみられ、そのような様子、感じであることを表す。

​(VP KAGAMI)

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