和む、なごむ

なごむ

　和む（なごむ）とは、気持ちがおだやかになるという意味。最近の言葉でいうと「まったり」している状態。ふだんあばれまくっている子供や犬猫が、おとなしくしている（寝ているときなんかは最高）のを見ているときの気分がそれ。もっとも『源氏物語』には、若い奥さんがやきもちを焼いてばかっぽく文句を言っているのを旦那が見てなごんでいるというような描写が出てくるので、「和む」という心理状態は、相手がどうあれ、当方の心の余裕がものをいうと考えてよさそうだ。

「なごむ」の「なご」は、海面に波が立たない状態をいう「凪（なぎ）」などと同根で、波が立たず穏やかな状態をいう。「凪のような（心理）状態になる」というのが「なごむ」というわけである。

​（VP KAGAMI）