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まとわりつく、まつわりつく、纏わり付く

まとわりつく、まつわりつく

 まとわりつく(まつわりつく)とは、からみつく、しつこくくっついて離れないといった意味。まとわりつかれた者の気分悪さを多分に表現した言い方で、「死者の怨念か、濡れた髪の毛がまとわりつく」「『恨みます』という悲しげな声が耳にまつわりつく」のような怪談話や、「ヘンな男にまとわりつかれて困ってます」「くそ熱い日に犬にまとわりつかれてまいっている」のような迷惑話(まとわりつく方はまとわりつかれた者が喜んでいると考えているところが共通している迷惑話)に適している。「まとわる」「まつわる」は、身につける、身に巻き付けるという意味の「まとう」「まつう」の自動詞形。それに「付く」をつけて強調した(いやらしいしつこさを強調した)のが「まとわりつく」ということになる。類似の言葉に「からみつく」「張り付く」「くっつく」「ひっつく」「へばりつく」「こびりつく」などがあるが、「まつわりつく」は衣類の密着感からきているように、頑丈に固着するというより、引き離せば比較的容易に離せるが何度も何度もくっついてくるというそのストーカー的なしつこさをうまく表現していると言えよう。(KAGAMI & Co.)

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