top of page

この日本語辞典の使い方(ホーム)「も」で始まる言葉>もののふの意味、語源

カテゴリー:俗語、隠語、流行語、方言、古語

カテゴリー:政治、軍事

 

武士(もののふ)

もののふ

 武士(もののふ)とは、武人、武者のこと。古代、軍事警察の任に当たった「物部(もののべ)」が変化した言葉かとも考えられるが、「べ」と「ふ」の関係が明らかではなく、「物(武器)の夫(ふ)」という別種の語源とする説もある。同類の古語に「つわもの(兵)」があるが、いかにも強そうな「つわもの」に比べて、弱っちい語感の「もののふ」は、戦記物などの文献でも「もののふ」として何かにつけてめそめそ泣いているような武人(事情はいろいろおありでしょうが)が描かれている。清濁併せのむ俳句などと違い、お上品な和歌の世界でも「つわもの」より「もののふ」が好まれている。つまり「もののふ」は、よくいえば人情味の厚い軍人というわけだが、「もののふ」の「もの」は、「つわもの」の「もの」のようにただ単に「何々に携わる者」という意味以上に、「もののけ」「もののあはれ」などの「もの」に通じ、より漠然としたスピリチュアルなイメージの強い「もの」なのであり、戦争に負けちゃったらみんなでくやし泣きするような人々を表すのに適しているのだといえる。(VP KAGAMI)

bottom of page