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刺さる

ささる

 刺さるとは、とがったものが他のものに突き立つという意味で、「とげが刺さった」などと使う。また比喩的に、強い衝撃や感銘を受けるという意味で、「彼のひと言が胸に刺さった」のように使われる。つまり、刃物が体に刺さる状況を、精神的に強い刺激を受ける比喩としているわけだが、刃物で何度も刺されたらまずいことになってしまうように、普通は一瞬の衝撃(まあ、衝撃というのはそういうものだが)について言われる。また、心に刺さったのを明確にするために「胸に」といった説明が置かれることが多い。しかし近年、「今年ナンバーワンの刺さる映画だ」のように、一瞬の衝撃や感銘でなく、「刺さりっぱなし」の感動や、どこに刺さったのかを示さない使い方が増えていて、要するに「刺さる」がその言葉だけで何を言いたいのかがわかる、つまり市民権を得たのだと言えよう。

​(VP KAGAMI)

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