top of page

平平凡凡、平々凡々

へいへいぼんぼん

 平平凡凡(平々凡々)とは、すぐれた特徴もなく普通であるという意味の「平凡」をさらに強めた言い方……というか、平凡をもっと平凡にした言い方で、「フツーすぎておもしろみがない」といったニュアンスで用いられる言葉である。

 ひとむかしまえの日本の親は、平凡な自分の子どもがビッグになれるはずがないとさめた目で見ているのか、はりきりすぎて悪事に走られてもこまると思っているのか、子どもにあまり過大な期待をいだかない傾向があり、「平凡でもいいから幸せになってほしい」などと言っていた。しかし「平々凡々に生きろ」とまでは言わなかった(そこまで言うと、さすがに子どもに失礼というものである)。そういう親の気持ちは、子どもに付ける名前を見ればおおよそわかる。そこへいくと最近の親は、むかしの親の教えに従って平凡に生きてしまったことを少し後悔しているのか、子どもへの期待をのぞかせる名前をつける人がそこそこいて、アイドルや人気者にさせたい親の願望などは見え見えである(言わなくてもわかると思うが)。

(VP KAGAMI)

bottom of page