死んでも死にきれないとは、心残りがあって死を受け入れられないという意味。要するに、幽霊の気持ち。よほどの事情があってまだ生きていたいと言いたいわけで（でも、死んじゃったのが幽霊）、「このドラマの最終回を見るまでは死んでも死にきれない」（その程度の心残りか？）などと使う。強い心残りがあって肉体は死んでも霊魂が地上に残るのが幽霊であり、言ってみれば「死んでも死にきれない」を実践しているのが幽霊である。長寿社会の昨今では、人はやるべきことをやりとげて死んでいく（あるいは、やりとげたかどうかもわからなくなって）場合が多いので、幽霊人口（霊口？）も少なくなっているのではないかと思われる。（VP KAGAMI）