毒づくとは、ひどい悪口を言うという意味。「何が不満なのか、妻は突然毒づき始めた」（泥酔して帰宅したからだろう、きっと）などと使うように、相手に向かって激しく不平不満をぶちまけるという意味合いで用いられることが多い。「毒」は人を傷つける言動の意味で、ここでは悪口、罵詈雑言。「つく」は「「付く」ではなく、「突く、衝く」と同じで、「息をつく」「へどをつく」のように口の中のものを大量に吐き出す、強く吐き出すという意味の「つく」。したがって「毒づく」は「毒を吐く」と同意。「毒舌」もひどい悪口という意味だが、毒舌はそこにいない人に対しても言われるのに対して、「毒づく」は目の前の相手に対して吐かれる悪口という意味合いが強い。つまり、「へどをつく」つまりゲロを吐くように、自分の言葉を相手に見せつけたいという気持ちが強いのがこの「毒づく」ではないかと考える。

​​（VP KAGAMI）