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灰燼に帰す

かいじんにきす

 灰燼に帰すとは、すっかり燃え尽きて灰になるという意味で、「空襲で首都は灰燼に帰した」などと使う。「燼」は燃え残り、「帰す」は、もとの状態にもどるというニュアンスを含み、結果としてそうなる、という意味。漫画『あしたのジョー』のラストシーンで、主人公は燃え尽きて「まっ白な灰」になったが、木材などが燃えて炭になり、それがさらに燃え続け最後には、もとの形のまま白い灰の状態になるというイメージが想像できる。「灰燼に帰す」とまで言うと、徹底的に燃え尽くして粉々になってしまう印象があり、過去の日本の大災害くらいしか使いどころがないような気がする。

 余談だが、「かいじんにきす」とスマホに入力したら「怪人にキス」と変換された。これをもとにレーモン・ルーセル張りで江戸川乱歩風の小説が書けそうである(ほんとに余談だ)。

​(VP KAGAMI)

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