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関連用語
紙入れ
かみいれ
紙入れとは、財布、札入れ、小物入れのこと。江戸時代から明治時代にかけて使われていた言葉のようで、落語に同名の演目がある。ここで不思議に思うのは、江戸時代には法定紙幣は流通していなかったと思われるのに、なぜ「紙入れ」という言葉があったのかということ。実は江戸初期から使われている「紙入れ」は、「鼻紙入れ」の略で、鼻紙や薬、書付など小間物を入れて持ち歩いていたものらしい。確かに、高額紙幣を持ち歩くのに、「紙入れ」はあまりに軽々しく似つかわしくない。ただ江戸時代の文献を見ると、「紙入れから小銭を取り出し」という記述が多く、小銭入れ、すなわち「財布」としての機能も果たしていたようだから、その後紙幣が発行されるようになっても、しばらくは紙入れ=財布、札入れとして通用していたのもうなづける。
(VP KAGAMI)
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