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カテゴリー：基本語-形容詞、形容動詞

薄い

うすい

　薄いとは、厚みが少ない、濃さが少ない、色合いが淡い、愛情などが乏しい、知恵や知識が乏しい、儲けや利益が少ないなどの意味。「厚い」「濃い」「深い」などの対語で、薄っぺらで向こう側が透いて見える紙の弱々しさや心許なさをイメージした語と考えられる。かけそばの上に乗っているチクワについて「なんだよこの薄いチクワ、カンナで削ったのか？　おまえの顔が透いて見えるぜ」と文句を言っている人の心境を想像されるとよい。

「薄い」の語源には多数の説があり明らかではない。人がいなくなる、亡くなるという意味の「失せる（失す）」との関係を示唆する辞書もあるが、むしろ「失す」のほうが「薄」から来ているのではという考えもある。私見では、「透いて見える」の「透く」に、発語の「う」が付いた語ではないかと考える。また、「薄い（うすい）」は「浅い（あさい）」と意味も語感も似ているので、両者の共通点から探るのがよいのかもしれない。だとすると「うす」や「あさ」も本来は擬態語的な表現では、とも考えられる。

​（VP KAGAMI）

• ​うすうす

• 望み薄