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いんちき、インチキ

いんちき

 いんちきとは、ごまかし、不正、にせものであること、そのようなさまを言う。スポーツや賭け事などの勝負に負けたとき、(自分の努力不足や能力不足は棚に上げて)相手がやっているに違いないと信じて疑わない、そのようなこと。スポーツにおける代表的な「いんちき」は「ドーピング」であり、強い選手は「やってるに違いない」とだいたい疑われている(弱い選手はやっていてもあまり相手にされない)。

 「いんちき」は、「い」のつく言葉に「(ン)チキ」という接尾語を加えた言葉で、トンチキ(まぬけ)、ヘンチキ(変人)などと同類の俗語的表現とみられている。「い…」の代表的な候補は「いかさま」。実際、博奕打ちの間で、「いかさま」に代わる言葉として「いんちき」が明治時代以降流行ったらしい。トンチキは「頓的(とんてき:バカみたいだ)」、ヘンチキは「変的(へんてき:ヘンだ)」が変化したものと見られるが、「いんてき」という言葉はなさそうなので、「いんちき」の場合、トンチキやヘンチキを参考にして「いんちき」と変化したのではないかと推測する。 (KAGAMI & Co.)

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