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おかか
おかか
おかかとは、かつお節を削った削り節のこと。ただし、現在では削り節のことは、削り節、花がつおなどと呼び、おかかということはあまりない。「おかか」といえば、カツオブシの削りくず(つまり、削り節として販売するのがはばかれるようなもの)をしょう油、酒、みりんなどで炒め、おにぎりの具などにする調理品を言うことが多いので、一般の辞書は定義の項目を追加する必要がある。この「おかか」は以前、出汁に使用してうまみをしぼりとられた削り節の再利用品として、おかずがないときにご飯にふりかけて、それだけで一食すませたというような困窮生活を彷彿とさせる食品だったが、そんな貧相な食べ物も現代では、おにぎりの具材の定番としてしぶとく生き残っている。梅干しにしろ、おかかにしろ、昆布の佃煮にしろ、日本の困窮時代を支えた食品群は、その貢献に対する感謝の意をこめて(というわけでもなく、単に「うまいから」だし、売る方からすれば安上がりだからだが)、いまも多くの人に愛されている。
「おかか」は「お掻き端(おかきは)」を短縮した女房詞(にょうぼうことば)だとされている。「掻き端」は削りくずの意味で、これを宮中の女性らしく上品に言ったのが「おかか」ということになる。昔から、もったいない精神で「カス」を利用した食べ物であるという認識には違いがなかったようだ。(VP KAGAMI)
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