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つけ麺
つけめん
つけ麺とは、ラーメンの一種で、麺と汁が別々に提供され、麺を汁につけながら食べる料理。つまり、もりそばやざるそばのラーメン版であり、「もりそば」「ざるそば」として提供している店もある。冷やし中華や油そばなどと違って、ラーメン業界で確固とした1ジャンルを確立しており、つけ麺専門店はもちろん、ラーメン屋でもつけ麺を売り物としているところも多い。
つけ麺の特徴のひとつに、普通のラーメンでは忘れられがちな麺の味わいを十分に楽しめるという点があげられる。蕎麦でも、熱い汁に麺を入れるかけそばは、どうしても蕎麦の風味が失われてしまうため、蕎麦好きはもりそばを注文するし、高級蕎麦店のメインはやはりもりそばである。麺を味わってもらうためにつけ麺は、ゆでたあと、冷水で締められてから提供されることが多い。そのため、つゆにつけるとつゆが冷め、食べるときはどうしても生ぬるい麺を食べることになる。つけ麺ブームの当初は、従来のラーメン派からこの点が指摘されたものだが、「東池袋大勝軒」の創業者でつけ麺の元祖として知られ、ラーメンの神様ともあがめられる山岸一雄氏の「つけ麺はぬるくていいんだ」という鶴の一声で、そんな外野の声もおさまって現在の盛況がある。
つけ麺はもりそばを範としているので他にも類似点が多い。つけ麺の汁は普通のラーメンより濃いめにつくられており、最後にだし汁を加えてそのつけ汁を飲む(強制ではないけど)。また、食べる方ときは最初につゆをつけずに麺の味を楽しめなどとうるさくいう人がいるのも、蕎麦に似ている。ただ、もりそばでは、汁をあまりたっぷりつけずに一気にすすりこむのが粋だとされているが、つけ麺ではそこまでかっこつけて食べる人はいないようだ(作る方も、スープは麺以上に凝りに凝って作っているので)。
(KAGAMI & Co.)