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しずしず

しずしず

 しずしずとは、静かにものごとが行われる様子を表した擬態語。「葬列はしずしずと歩みを進めた」などと用いる。しかし、これはほとんど無音の状態を表現したものであるから、ほんとうは「葬列はしずしずともなんとも言わずに歩みを進めた」と言わなければならない。無音状態の音、あるいはごくわずかな音を言い表すのに、この語を作った人もよほど困ったものとみえて、「静か」の「しず」を重ねて、「こんなもんでいいか」と追究をあきらめたような語である。それでも着物を着て歩くときの衣擦れの音のようなものは表現できているのが言葉の不思議というものであろう。(KAGAMI & Co.)

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