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羽根突き

はねつき

 羽根突きは正月の遊び。追い羽根ともいう。ムクロジという植物のタネに鳥の羽を数枚さしこんだ羽根を羽子板で打ち合い、落とした者が負けとなるゲーム。つまり、バドミントンの傍流のような遊びだが、ルールはアバウトでたいして面白くないせいか(それでも昔の子供たちは、女子を中心にこの遊びに一日中興じていたという。お疲れ様)、盛り上げるために負けた者が顔に墨でいたずら描きをされるという罰則が設けられることもある。神事から変遷して室町時代に成立した遊びらしいが、盛んになったのは江戸時代。農村ではあまり見られず、主に武家や町家の女子の間で、正月の初遊びとして楽しまれていた。羽根突きが成立したころは、子供が蚊にさされないまじないとしての意味があったらしいが、正月にそんなことをやっても効果が夏までもつとは考えられないので、正月遊びになったころはそんないわれも忘れられていたのだろう。(KAGAMI & Co.)

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