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立つ鳥跡を濁さず、飛ぶ鳥跡を濁さず

たつとりあとをにごさず、とぶとりあとをにごさず

 立つ鳥跡を濁さず(飛ぶ鳥跡を濁さず)とは、飛び去る鳥は痕跡を残さないという意味だが、そこから、職などを去る者はきちんと後始末をすべきだ、または引き際はきれいにせよ、という教えを伝えることわざ。突然左遷を言い渡された者が、くやしまぎれに業務の引き継ぎもせず、データも散乱したままで立ち去るなどというのは、その正反対で、こういう無責任な人物(気持ちはよくわかるが)をいさめるためにこのことわざがある。

 ところで、飛び去る鳥が跡を濁さないというこの句だが、ハトなどは止まり木の下をうんこだらけにして飛び去る傾向にあり、とても跡を濁さずとは言えない。しかしどうやら、このことわざで取り上げられている「鳥」は水鳥のことのようで(だから水が汚れるという意味の「濁さず」と言うのだ)、確かに水鳥なら、飛び去った後水面には何も残らずきれいである(そこでどんなにうんこをしていたとしても、である)。(KAGAMI & Co.)

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