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改竄、改ざん

かいざん

 改竄(かいざん)とは、文書やデータを書き換えることだが、主によろしくない目的で書きかえることをいう。ボスのご機嫌や世間の評判に配慮して公文書やデータを改竄する行為はときどき行われるが、「そんなんあたりまえやん。しょっちゅうやっとるで」という国も身近にあることはある(大阪弁とはいっさい関係ありません)。というわけで、「改竄」をテーマに映画を作るとしたら、タイトルは『忖度(そんたく)の果て』または『斟酌(しんしゃく)の結末』。

 文書やデータのごまかしが「改竄」と呼ばれるには、そこそこの重大性がなくてはならず、「おつりを間違えちゃったので帳簿をごまかしました」程度では相手にもされない。少なくとも、それをやったおかげでマスコミに取り上げられたり、会社をクビになったり、国会でつるしあげられるほどのインパクトがないと「改竄」レベルには達しない。

「竄」は「穴」に「鼠(ねずみ)」と書くように、隠れる、隠すというのがもとの意味。文書の文字を訂正するとき、もとの字を墨で黒く塗りつぶして隠したので、書き換えるという意味が派生したようである。PCで文章を作成する現在では書き換えも簡単で跡も残らないが、訂正前の文章をプリントアウトしたものやバックアップデータなどが残っていると書き換えが発覚するので、完璧な改竄を志す者は、旧文書の廃棄は徹底的に行わなければならない。

※本項は2018年3月にアップした原稿を加筆訂正したものです。このような行為は「改竄」とは呼ばず、「改訂」と言います。(VP KAGAMI)

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