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この日本語辞典の使い方(ホーム)「て」で始まる言葉>天王山の意味、語源、使い方

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天王山

てんのうざん

 天王山とは、京都府大山崎町にある山。羽柴秀吉(豊臣秀吉)が明智光秀を討った山崎の戦いにおいて、この山の周辺が重要な戦場となったことから、スポーツの最終的な勝敗に直結する重要な試合を言い表すのに、「この一戦が天下分け目の天王山だ」などと用いる。物の本には「重要拠点である天王山を占拠するための争奪戦があった」と書かれる場合もあるが、天王山の裾野の進軍ルートを巡っての戦いはあったものの、「山の奪い合い」はなかったようで、「天王山に勝利して優勝カップを手に入れる」みたいな現代の使い方が影響している解説ではないかと思える。

 「天下分け目の」つまり「どちらが天下を取るかの分岐点となる」という言い方には、徳川家康の東軍と豊臣家を担ぐ西軍が戦った「天下分け目の関ヶ原」がよく知られているが、スポーツの試合などには「天王山」が主に用いられる。これはたぶん、天王山をめぐる戦いの方が、秀吉対光秀という一対一の戦いの印象が強く、日本を真っ二つに分けて戦った関ヶ原になるとあまりに規模が大きすぎて、しょせん一対一の戦いにすぎないスポーツの試合などを表現するのには適さないからではなかろうか。「関ヶ原」の方は、政治の世界で総選挙などに使われてもいいようにも思うが、最近の選挙は事前の予想通りにことが運ぶので「天下分け目」感に乏しく、こちらでもあまり耳にしない(落選しそうな議員が「今回の選挙は天下分け目の関ヶ原です。なんとか当選させてください」と必死にお願いしていることはあるが)。(KAGAMI & Co.)

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