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山々、やまやま

やまやま

 やまやま(山々)とは、多くの山、方々の山という意味で、「秋の気配を感じて山々が色づきはじめた」などと用いるが、そういう普通の使い方のほか、この語は昔から、ものごとが多いさまや、はなはだしいこと、この上ないことの意味で用いられてきた。そして最も用例が多いのは、「助けてあげたいのはやまやまだが、オレも金がないんだ」のように、心からそう願っているが実際はできないという使い方。これは「やぶさかではない(努力をおしむつもりはない)」のように、気持ちは多いにあるができない、つまり、気持ちだけで最初から行動に移すつもりはないという状況で用いられる「最初からやる気なし語(私的な造語です)」の一種と考えられる。そんな言葉の氾濫の中から、有名なドラマのセリフ「同情するなら金をくれ」も生まれたのではないかと推察する。(KAGAMI & Co.)

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