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元気

げんき

 元気とは、活力がみなぎっているさま、その活動のもととなる気力のこと、健康であること。つまり、人が自分の取り柄として比較的気軽に挙げやすい性質、または、ほかになんの取り柄もないときに(あるいは、ほかに取り柄がないと謙遜するときに)挙げやすい性質。すなわち「元気だけが取り柄で~す」みたいに……。

 元気の本来の意味は、「もと(元)」の「気」と書くように、中国の宇宙生成論で、万物の根本となる精気のこと。そこから現在の使い方が発生したと解釈しても問題なさそうだが、どうやら、もとは「減気」と書いて、病気(=気)が減ること、つまり、病気から回復することを意味していた語から、「験気(病気がなおるきざしが見えること)」などが派生し、さらに「元気」と混同した模様。「減気」の字面は、どう見ても気力が衰えるとしか読めないので、「元気」と取り換えたのではないかと思われる(私見です)。現代中国語でも「元気」は生命力、活気を意味しているようだが、日本と中国の「元気」の意味の変遷の間に影響関係があったのかは不明である。(KAGAMI & Co.)

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