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ビビンバ

びびんば

 ビビンバとは、韓国料理の一つで、ご飯にナムル(野菜のごま油あえ)や肉、卵などをのせたもの。韓国語の비빔밥(発音は日本語で書き表すのが難しいので省略しますが、最初と最後はbiというよりpiに近いようです。ハングル文字を見ると同じ音に見えますが…)は、まぜご飯の意味。冒頭で解説したように、注文者に提供された時点では「乗せご飯」だが、注文者はいきなり具材をご飯に混ぜ始める(日本人が混ぜずにちまちま食べていたりすると、店の人が「こうするんだ」とばかりにぐちゃぐちゃに混ぜてしまうこともある)ので、料理人と注文者が協力して名前通りの「混ぜご飯」になるわけだ。日本人が好きな丼ものは、たいてい「乗せご飯」であり、食べる人は好き勝手なやり方で食べる。しかし、親子丼の具をご飯とぐちゃぐちゃに混ぜて食べる人はいないように、基本、和食の食べ方であるご飯におかず、汁物を合わせながら食べる(口のなかで混ぜご飯になる)のが作法だ。日本の混ぜご飯は、炊き込みご飯などのように最初から混じった状態で出てくる。別々に提供されるのは卵かけご飯くらいではないかと思われる。ビビンバでも、タイのガパオライスでも同様だが、アジアの「乗せご飯」は、いきなり混ぜご飯にして食べるのが作法のようで、これに抗う気持ちはないし、たぶんそれがいちばんおいしい食べ方なのであろう。しかし日本人的には、具材個々とご飯のマッチングをまず楽しみ、その後混ぜたいなら混ぜて食べるという食べ方が許されてもいいのではないかと思う(許すもなにも、勝手に食えという話だが)。こういうちまちましてはいるが、ある意味贅沢な食べ方を推奨しているのが、名古屋名物の「ひつまぶし」である。(KAGAMI & Co.)

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