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この日本語辞典の使い方(ホーム)「あ」で始まる言葉>ありきたりの意味、語源

カテゴリー:慣用語

 

ありきたり

ありきたり

 ありきたりとは、いままでどおりで新鮮味がないこと。カンペを読んでいる大臣について「ありきたりの答弁」などと評される。「ありきたりの」を「ありふれた」と言いかえてもよさそうだが、「ありふれた答弁」はやや違和感がある。「ありきたり」も「ありふれた」も同じく「新鮮味がない」という意味だが、両者の違いは「ありきたり」がいままでと同じことをやっているので新鮮味がない、「ありふれた」が多くの人が同じことをやっているので新鮮味がないという点。大臣の答弁は、前例にしたがって官僚が作文したカンペを大臣が読んでいるので「ありきたり」でいいが、多くの人が同じ答弁をしているわけではないので(頭のよい官僚のみなさまが知恵を絞って書いているので)、「ありふれた」には違和感があるわけだ。

「ありきたり」の「あり(在り)」は、そこに存在するということ。「きたり(来たり)」は「来る」の連用形「来(き)」に「至り(いたり)」を付けくわえたもので、人や物事が(どこかから)やってくるということ。したがって「ありきたり」は、過去からやってきてそこにあるという意味になる。つまり、古くから同じものがある、同じことをやっているので、古びている、古くさい、新鮮味がないという意味合いになる。なお「ありふれた」「ありふれる」も「古(ふる)」と関係がありそうに見えるが、実は違うので、「ありふれる」の項目を参照してください。

​(VP KAGAMI)

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