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うつらうつら
うつらうつら
うつらうつらとは、浅い眠り、居眠りを表す擬態語。「うとうと」とほぼ同じ状態を表し、「うつらうつらしていたら乗り過ごした」のように使う。「うつらうつら」の「うつ」は、「夢うつつ」の「うつ」で、夢とも現実もつかない状態を表している。その「うつ」の状態が繰り返されているのが「うつらうつら」で、寝たり醒めたりを繰り返している様子を表現していると思われる。
授業中などに眠りかけて首が何度も倒れる様子を「こっくりこっくり」と表すが、「うつらうつら」は「うとうと」より、こちらのありさまに近い。これは、「こっくりこっくり」と同様に語尾に使われている「うつらうつら」のら行の効果が大きいのではないかと考える。ら行で終わる擬音語、擬態語は、「ころころ」「するする」「たらたら」「ふらふら」「くるくる」のように、ある行為や状態がほとんど抵抗や摩擦なく繰り返されるさまを表している。「こっくりこっくり」は首が何度も倒れる様子を描写した擬態語だが、その様子は「舟をこぐ」という慣用句でも表される。「舟をこぐ」は、昔の手こぎの舟を艪(ろ)や櫂(かい)でこぐとき、体を前後に傾ける動作に舟の揺れが加わるありさまが、居眠りをするとき首が何度も倒れては立て直す姿に似ているところからきたもの。舟をこぐ音感は「ぎっちらぎっちら」のように、艪がきしむ音で表すので、「うつらうつら」とは直接関係ないが、こちらは舟に乗って居眠りしたときに、体が揺れながら川を進んで行くのんびりした様子を表しているようにも感じられる。
(VP KAGAMI)
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