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はしため、端女
はしため
はしため(端女)とは、女性の召使いをいう古語。召使いを意味するはしたもの(端者)の女性形。「召使い」という言葉そのものが現代ではあまり使用されず、マンガやゲームなどマニアの世界で愛されているくらいだが、「はしため」はさらに見かけない。日本語の新約聖書で、聖母マリアが天使ガブリエルに言う「わたしは主のはしため」が知られているといえばいえるが(これもマニアのみぞ知る、か?)、古い日本語訳がそのまま残っているものと考えられる。
はしためは漢字にすると「端女」で、いかにも端っこの女、みそっかす、役に立たない最下層の女のように思えるが、『枕草子』などに出てくる「はしため」は、召使いのうちでも中程度の身分の者だったようだ。というのも「はした」は、「はした金」の「はした」と同じで、完全ではないもの、中途半端なものという意味で、端っこの「端」とは出所が違うようだ。つまり「端女」という漢字は当て字。しかし、その音感や当て字の印象からか、下女、しもべ(僕)などとともに、差別的な言葉として使用されにくくなっている。
(VP KAGAMI)
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