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カテゴリー：慣用句

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ひと花咲かせる、一花咲かせる

ひとはなさかせる

　ひと花咲かせる、一花咲かせるとは、事業や興行などを成功させるという意味。企業ではヒット商品を生み出す、歌手では曲をヒットさせることなどがそれに当たるが、「一花」というのがポイントで、つぶれそうな中小企業がまぐれでヒット商品を生み出したとか、低迷していた歌手が一発ヒット曲を放ったような場合にこの言葉が使われ、大企業のように「花」を咲かせ続けるのを使命としていたり、次から次へとヒット曲を出す売れっ子にはふさわしくない。もっとも昔は売れていた歌手が長い間低迷して、死ぬ間際に（「晩年に」というような言葉が使えないものか…）ヒットを飛ばしたようなケースではこれが使われ、その場合は「もう一花咲かせる」とか「最後に一花咲かせる」などと但し書きが付く。

　似た言葉に「一旗揚げる」があるが、こちらは事業や会社を起こすことに重点を置き、成功することは頭の中にあればよく、実際に成功したことを指す「ひと花咲かせる」とは意味合いが異なる。とはいえ、花の命は短いの例え通り、一発屋の歌手のように、その後の低迷を予想しているかのような言葉ではある。

（VP KAGAMI）