ひねる、捻るとは、ねじって回すという意味だが、慣用的に、簡単に相手をやっつけるという意味で、「チャンピオンに手もなくひねられた」などと使う。この場合のチャンピオンは、ボクシングなどの格闘技のそれなのか、将棋などのゲームのそれなのかはわからないが、対戦相手がとんでもなく弱かったということはわかる。ねじって回すのが、なぜ簡単に相手をやっつける意味になるのかについては、ニワトリの首をひねって逝かせるところからきていると考えられる。アクション映画でマッチョな人物が相手の首をひねって逝かせる場面がある。人の首は映画のように簡単にはねじれないが、ニワトリなら力の弱い人でもそれができるので（たぶん、かなりの勇気、または冷徹な心、または馴れが必要だが）、そういう言い方がなされたのだろう。

​（VP KAGAMI）