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みっともよくない
みっともよくない
みっともよくないとは、みっともないと同義で、見た目が悪い、はずかしいという意味。「みっともよい(みっともいい)」を否定した語だが、「みっともない」は「見たくもない」が原義だとすると、「みっともよい」は「見たくもよい」というまったく意味をなさない言葉となる。というわけで、このような言葉は最近のチャラ語(というような語があるかどうかは知らないが、意味はだいたいわかると思う)かと思いきや、日本近代文学の始祖・二葉亭四迷がかの『浮雲』の中で使っている老舗(しにせ)語(これも造語といえるかもしれないが、初めて使われて100年以上たっているから「老舗」でいいでしょう)となっている。二葉亭の先生が考案した言葉だとしたら、「みっともない」を軽い気持ちで(チャラいノリで)反転させたか、「みっともない」を「見た目も悪い」と解釈した後に反転させたかのいずれかと考えられる。
「みっともよくない」は現在普通に使われているが、「よくない」は「悪い」と同義なので、「みっともわるい」も耳にすることがあるが、これは二葉亭の先生みたいな人が使っていないのか、一般の辞書には載っていない。
(VP KAGAMI)
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