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やはり、やっぱり

やはり、やっぱり

 やはりとは、予想通り、結論として、という意味。「やっぱり」は、やはりの俗語的な変化。「やっぱり横綱が勝った」「手に取るな矢張り野に置け蓮華草」などと使う。前者は「予想通り」の意、後者はきれいだからと言って抜いて持って帰るなどという野暮なまねはせず、結局そのままにしておくのがいちばんいいという、俳句にしてはご教訓モードな一句。

「やはり」は、古くは、静かにじっとしているさま、そっとしておく、あるいはそっと動かすさまを言った。そこから語源は「やわらかい」の「やわ」ではないかと考えられている。つまり「やわり」で、現代の「やんわり」が語感としては近い。「矢張り」と当て字を使うこともあるので、「矢を張っているときの静かさ」が語源だという説もあるが、「矢張」を使うようになったのはよほど後世のことなので無理な説。静かにじっとしているさまが、時間がたっても変わらずそのままであるさまを表すようになり、それが現在の、予想通り、結論としてという使い方につながっているものと考えられる。

​(VP KAGAMI)

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