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涎、よだれ

よだれ

 涎(よだれ)とは、口から流れ出る唾液。激しい食欲を表すサインだが、犬と違って人間の場合、そこまで食欲を露わにすることはなく、ヤバいクスリなどをやって口に締まりがなくなったときなどに垂らす程度である。

「よだれ」はもとは「よだり」または「よたり」と言った。「だり」または「たり」は「垂り」で、つまり、「垂れること」。よだれのありさまをそのまま表現したものだ。「よ」は、「よよ」というよだれを垂らす様子を表す擬態語と考えられる。『源氏物語』にも、歯の生え始めた幼児がタケノコを握りしめて「しづくもよよと食ひぬらしければ」(よだれを垂らしてタケノコを濡らしながら食べている)といった表現が見られる。

​(VP KAGAMI)

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