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関連用語
一点張り
いってんばり
一点張りとは、そのことだけで押し通すこと。「『記憶にございません』の一点張りで証人喚問を逃げ切った」のように使う。本来は、ギャンブルでひとつのところにばかりに金銭をかけることをいう。サイコロ賭博やルーレットなどのギャンブルにおいては、ひとつのところばかりに賭けようが、毎回賭ける先を変えようが、当たる確率は変わらないが、賭け率(オッズ)に左右される競馬やサッカーくじなどで自分のラッキーナンバーにばかり掛けている人が念頭にあるせいか、一点張りのギャンブラーはあまり賢くない人物と見られているようで(サイコロ賭博で各回ごとに無駄な考えを巡らせている人よりは賢いと思うが)、慣用語の「一点張り」も、バカの一つ覚え的な無能さや、他人の言うことに左右されないずうずうしさが感じられる言葉となっている。
似た言葉に「一本槍(いっぽんやり)」があるが、こちらは「『記憶にございません』の一本やりで証人喚問を逃げ切った」とはあまり言わない(言ったとしても間違いではないが、違和感がある)。一本槍は、一本の槍、つまりひとつの手段だけで戦いを押し通すことをいうので、主に攻撃面で主に使われ、攻撃のための手段として「突き押し一本やりの力士」のように使うのに対して、「一点張り」は、賭け事の出所から、江戸時代には一人の娼妓や芸者だけをひいきにすることなどの意味に使われ、主張を押し通すという「言い張る」などとシンクロしてか、福沢諭吉は「御所のお考えは攘夷一点張りだが」といった言説を残し、以後もその使い方が主となっている。
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