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前後不覚

ぜんごふかく

 前後不覚とは、前も後ろも認識できないという意味で、主に酒で酔うなどして意識が朦朧としている状態を言う。「前後不覚で眠り込んでしまった」と言えば、日本では主に(ヤバいクスリの場合もある。海外ではそっちのほうが多いかもしれない)酒を飲みすぎて眠り込んでいると判断される。この場合の「前」と「後」は、時間的な前後を言っていると考えられ、そこからものごとの脈絡や事情を意味する語でもあり、泥酔して自分が彼女の前でゲロをぶちまけ、友人に店の掃除をさせ、トイレから出なくなってみんなに置き去りにされ、一人で帰ろうとして駅のホームからころげおち、電車にひかれたのもわからない、そんな状態が前後不覚というものである。「前後」がもし空間的な前と後ろということなら、「家に帰る」と言いながら逆の方向へ歩き出しているヤツ限定の四字熟語ということになりそうだ。その調子でいくなら、千鳥足で歩いているお姉様は「左右不覚」、階段から転げ落ちて眠り込んでしまったヤツは「上下不覚」といったところである(悪ノリでした)。(VP KAGAMI)

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