top of page

奇奇怪怪、奇々怪々

ききかいかい

 奇々怪々(奇奇怪怪)とは、「奇怪(不思議で怪しいこと)」の「奇」と「怪」を重ねて強調した言葉で、非常に不思議で怪しいということ。20人から40人の顔を持つ怪盗であると自称する犯罪者が、青銅製の鎧を着たり、全身に夜光塗料を塗ったりして、人々を驚かせ怖がらせるようなバカをやらかしたときに、 彼の活躍を追い続けている作家のペンが思わず滑って飛び出す常套句である。

「奇怪」は『史記』の昔から中国に見られる熟語だが、「奇奇怪怪」は明、清時代の白話小説(大衆小説)などにようやく現れている。つまり、「奇怪」では物足りないと感じた大衆小説の作家が読者をあおるために編み出した四字熟語が「奇奇怪怪」というわけで、わが江戸川乱歩先生も先人の「あおり術」を踏襲して盛んにお使いになっている。

​(VP KAGAMI)

関連用語

bottom of page