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尻すぼみ

しりすぼみ

 尻すぼみとは、後になるにつれて勢いがなくなっていくこと。「あの政党は一時期脚光を浴びたが、尻すぼみに終わりそうだ」(実例はたくさんありすぎて紹介しきれません)などと使う。「尻すぼまり」というのが本来の語形。

「尻」は臀部のことだが、並んでいるものの最後の方という意味で、「行列の尻」「言葉尻(ことばじり)」などと使う。並んでいるものの最初の方は「頭」ということが多いので、最後の方は「足」でもよさそうだが、なぜか「尻」となる。食べたものが出るところは尻なので、それだと最初は「口」がよいかと思うが、「口」を最初の方という意味で使う用例は見当たらない。もっとも「とば口」のように入口という意味で使うことはある。それなら「出口」である尻には「口」という言葉を使ってもよさそうだが(「屁口」とか)、それはあまりなさそうだ(気持ち悪いからか)。

「すぼむ」は、唇を「ウ」の形にして前に突き出すことを「口をすぼめる」というように、大きい物が縮む、筒状のものの端や容器などの口が細くなるという意味。尻すぼみの場合は、筒状のものの後ろ端が細くなるということで、時間の経過により勢いが減退する状況を見立てている。(VP KAGAMI)

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