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関連用語
ふるっている、振るっている
ふるっている
ふるっている、振るっているとは、人の言動や物事の進展などが変わっている、奇抜であるという意味。「ほほお、なかなか、ふるっていますなあ」のように、その変わっている言動が価値があるのかないのか判断できないとき、後になって価値のないことがわかっても恥をかかないように、とりあえずほめるともなくほめておく言葉として使われる。しかし最近は、おかしな言動をする相手に対しては、「おもしろい」とか「変わってるね」と正直に言えばいいので、ほめているんだかいないんだかわからないこのような言葉の出番は少なくなっている。
「ふるっている」は「ふるう」に、状態を表す「ている」を付けた動詞。「ふるう(振るう)」は、ものをゆり動かすというという意味だが、振動するという意の「ふるえる(震える)」の他動詞形で、つまり「ふるえさせる」という意味になると考えられ、「ふるっている」はふるえさせた状態にあるということ。古代、「御魂振(みたまふり)」という儀式にもあるように、人の(御魂振の場合は天皇の)魂をゆり動かすということは、生命力をみなぎらせる、元気づけるという意味合いがある。そこから「ふるう」は、「采配をふるう」のように、思うままに取り扱う、「熱弁をふるう」のように、能力を発揮する、「勇気をふるう」のように気力をわき起こすなどの意味に展開する。そこから、他人を評価する言葉として使う場合は、相手がシャカリキになって頑張っていたり、突飛な行動をしているのを冷静に見ながら、「お盛んですね」とか「頑張ってますね」といった気持ちをこめて発する言葉だと考えられる。
(VP KAGAMI)
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