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カテゴリー：慣用句

捨てたものではない

すてたものではない

　捨てたものではないとは、役に立たないからと見限るには惜しい、まだまだ使える、活躍できるという意味で、「どうかね、ワシの料理も捨てたものではないだろう」などと使う。もちろん、「この店は他人の食べ残しを食わせるのか」と文句をつける客に対して、「捨てたものではないので安心してお召し上がりください」と言い訳している店主でないのは言うまでもない。

　ところで、「どうかね、ワシの料理も捨てたものではないだろう」と述べているおやっさんは、自分が料理を作っても他者は高く評価しないに違いない（捨てられるかもしれない）という恐れをいだいているわけで、「捨てたものではない」という表現はそうした自信のなさを表しているともいえよう。（VP KAGAMI）