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明日は我が身

あすはわがみ

 明日は我が身とは、他人の不幸について近い将来自分にも降りかかるかもしれない(から用心せよ)ということわざ。他人の幸運、例えば宝くじに当たった人を見て「明日は我が身」ということわざが思いつかないのは、そんなことは宝くじを買っているすべての人が思い描いている(総ひのきの風呂を作り、湯船に吟醸酒をたっぷり張って、からすみをまるかじりしながら浸かるというような、バラ色の明日の我が身……って、そんなことは誰も考えないかな)ので、いまさら「明日は我が身」などと言ってもご教訓にもなにもならないからかと思われる。

 人間は誰しも死ぬので、それについて「明日は我が身」などと考えていたらおちおち生きてもいられない。したがってこれは、直接見たり聞いたりした他人の不幸にショックを受けてひらめく言葉と考えられる。日本人に保険加盟者が多いのは、「明日は我が身」ということわざが浸透しすぎているからともいえる。しかし一方で、近年の侵略行為のように、あまりにも不条理な事件に遭遇しなければ、「明日は我が身」が実感できない(保険の場合は、保険会社のおばさんにごりごり脅されて)のも日本人の特徴といえるかもしれない。(VP KAGAMI)

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