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枯れ木も山の賑わい

かれきもやまのにぎわい

 枯れ木も山の賑わいとは、枯れ木でもないよりはあったほうが山が華やいでみえる意から、その場にふさわしくない人間でも数の足しになるものだということわざ。愚痴っぽくて口うるさい年寄り連中をパーティに招待する際に「枯れ木も山の賑わいですからぜひお越しください」と声をかければ、とても喜んでもらえる言葉である(注:実際は失礼なことわざです。素直な外国人の皆さま、まねしないでください)。「枯れ木」は「チケット余ってるからつきあえよ」と言われて、好きでもないアーティストのコンサートにいやいや駆り出された観客のようなもので、必ずしも高齢者を指すものではないが、高齢者をイメージさせる語であり、座席にひとり座り込んでしらっとしている若いヤツを言うにはしっくりこない。

 このことわざは江戸中期ごろから文献に見えるが、そのころでも十分失礼な言い方だったとみえて、文章の中では自分のことを「枯れ木」に例えて卑下している例が見える。

​(VP KAGAMI)

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