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横紙破り

よこがみやぶり

 横紙破りとは、我を通すこと、無理を押し通すこと。縦に繊維が入っている紙を横に破ろうとするにはよけいな力が必要であることからこの語がある。しかし、何言っているか意味がわからない……という現代人が多く、昭和時代ころまではそこそこ使われていたが、いまはあまり聞かれない。

 言葉のもとの意味からすると、「横・紙破り」という構成が適当ではないかと思われるが、『平家物語』に平清盛が「よこ紙をや(破)られし(無理を押し通した)」との記述があるように、「横紙・破り」という構成が正しいようだ。これはほぼ同じ意味の「横車を押す(車を横方向に押す)」と同様、「横紙」「横車」ですでに「無理を通す」という意味合いの慣用語となっている感がある。(VP KAGAMI)

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