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関連用語
毛ほども無い、毛ほどもない
けほどもない
毛ほどもないとは、まったくない、皆無であるという意味。「お頭(かしら)を裏切ろうなんて気は毛ほどもありませんや」と、いまにも裏切りそうな子分が親分に言ったりする。そんなことを言う子分が少なくなったように、「毛ほどもない」という言葉もやや使われにくくなっている昨今である。
「毛」は髪の毛や体毛を意味するが、日本語では「毛」で複数も単数も表すので、びっしり生えている髪の毛も「毛」であり、サザエさんの波平の残った髪の毛も「毛」であるが、われわれが「毛」と聞くとたいていは波平ではないほうの「毛」をイメージする。したがって、この慣用句はほんとうは「お頭を裏切ろうなんて気は一本の毛ほどもありませんや」と言わないと正確には通じない。つまり「お頭」にしてみれば、「びっしり生えている髪の毛ほどはないってえことは、そこそこ裏切る気があるってことじゃねえか」と誤解されかねないのである。とはいえ、そこは頭のいい日本人のこと、子分の気持ちなどわからない親分さんでも「毛ほどもない」でその「毛」は「一本の毛」であることはちゃんと理解するのである。
(VP KAGAMI)
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