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水商売

みずしょうばい

 水商売とは、飲食業のうち、アルコール類を扱う業種、さらにそれらを高価格で販売するバー、スナック、キャバレー、料理屋などのことを言う。この種の店が客の評判や景気の動向に左右されやすい商売であることから、飲食業以外の、芸能界、不動産業なども水商売に例えることがある。しかし、やや差別的な「水商売の女」といった使い方をした場合の「女」は、芸能界のタレントでも不動産屋の営業マンでもなく、同じように厚化粧はしているが(あ、これが差別的発言か…)、上記の飲食店に勤める女性のことである。

「水」は飲み物の水でもあるが、水のように流れやすい(周囲の影響を受けやすい)、客との関係が水臭い(薄い)、安い飲料を高く売りつける、といったニュアンスをただよわせているとも言える。

「水商売」は江戸時代には字義そのままの商売があり、天秤や大八車で水桶を運び、井戸水の水質の悪い地域などに売り歩いたようで、「水あきない」「水売り」などと呼ばれた。その後の日本人は飲み水に困らなかったので、ほんものの水商売はなりたたず(とはいえ、現代だって水は水道料金を払って買っているのですがね)、厚化粧の女性が勤める飲食店を指す慣用語に変化してきた(だから、よしなさい、そういう言い方)。しかし近年、富士山麓あたりから汲んできた水は有料で販売しても誰も文句は言わず、またほんものの水商売が復活している。

​(VP KAGAMI)

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