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猫にまたたび

ねこにまたたび

 猫にまたたびとは、大好物であることのたとえで、人を誘惑するためにエサをあたえるといった文脈で用いられることが多い。現代ではいわば「通訳にギャンブル」(2024年の事件に基づく)といったところ。以前は、「猫にまたたび、女郎に小判」と言っていたそうだが、「女郎(娼婦)」は公式にはいなくなったし、小判(つまりお金)は誰も好きなので、いまでは後半をカットした短縮版で通用している。

 類似のことわざに「猫に鰹節」があるが、鰹節は猫の好きな食べ物以上のものではない。これに対して「またたび」は猫にとって嗜好品であり、人間にとっての酒やギャンブルのようなもので、中毒性があり、その人の人格(猫格)を損なう恐れがある。このため「鰹節」のほうは、油断していると猫に取られるということが言いたいのに対して、「またたび」は相手を誘惑して深みにはめるという使い方をされる。

​(VP KAGAMI)

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