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眠れる獅子

ねむれるしし

 眠れる獅子とは、本来の実力を発揮していない人や国家を、睡眠中のライオンに例えた言葉。映画の宣伝文句で「三十年の時を経て、眠れる獅子がいま目覚める」などと使われがちだが、何千年も前のミイラが暴れ始めるといったストーリーには適さない。「眠れる」というからには、その獅子は生きていないとさまにならないからだ。

『ライオンは寝ている(The Lion Sleeps Tonight)』という曲は、1961年にトーケンズが発表したカバーが有名だが、1939年に南アフリカで書かれ、1950年代にアメリカに紹介されている。歌詞は、ライオンは今夜寝ているからジャングルは静かで、村は平穏だし、怖がらなくていいというのんきな内容で、「眠れる獅子」のような大げさな比喩ではないが、言っていることはまあ同じようなものだ。

​(VP KAGAMI)

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