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この日本語辞典の使い方(ホーム)「は」で始まる言葉>腹いせの意味、語源、使い方

カテゴリー:慣用語

 

腹いせ、はらいせ

はらいせ

 腹いせ(はらいせ)とは、怒りをおさめることで、その主な方法は八つ当たり。つまり、無関係な人やものに怒りを向けて、気持ちを晴らすことをいう。奥さんに出ていかれて、腹立ちまぎれにテレビを窓から投げ捨てるという、アメリカのテレビドラマの主人公みたいな行為がそれである。

 腹いせは「腹癒せ」と書くこともあるので、気持ちを癒すことの意味とも受け取れるがこれは当て字のようで、本来は「腹居せ」つまり「腹を座らせること」。要するに「腹立ち」の逆で、気持ちを落ちつかせることという意味だったようだ。『今昔物語』に、「家に返来て(かえりきて)をこつり(=御機嫌を取り)ければ妻腹居にければ」つまり「(旦那が)家に帰って来て御機嫌をとったので妻は気持ちが収まって」と記されている。もとは腹立ちが収まればそれで「腹居」になったようだが、むしゃくしゃしてテレビを投げ捨てるようなヤツが多かったせいか、いつしか「はらいせ」といえば、八つ当たりで気をまぎらせることを言うようになったようだ。(VP KAGAMI)

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