足の向くまま気の向くままとは、目的を定めず歩く方向を選択する気分を表現した言い方。「足の向くまま気の向くままに歩くのが一人旅の醍醐味だ」などと使い、その先に「思いがけない出会い」が待っていたりする。してみると、目的はないが、なにかよい出来事を期待するという動機はあるのが「足の向くまま気の向くまま」だと言えそうだ。 　類似の言葉にあてもなく歩き回る「そぞろ歩き」の「そぞろ」がある。こちらは「気もそぞろ」などと使うように、落ち着きなくそわそわした気分を言い、「そぞろ歩き」は何かにせかされるように目的もなく歩くことをいい、「なんかいいことないかな〜」みたいにのんきな「足の向くまま気の向くまま」とは気の持ち方が違いそうだ。

​​（VP KAGAMI）