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関連用語
蹂躙
じゅうりん
蹂躙(じゅうりん)とは踏みにじること。暴力、強権をもって他を犯すこと。しばらく前までは、弱い立場の者が迫害を受けると、「人権蹂躙」と訴えて相手を攻めたものだが、最近は、気に入らない他国の領土に勝手に攻め入る蹂躙行為が流行っているようである。
「蹂躙」の「蹂」は、足で踏むことを意味する。偏の「足」はそのままだが、つくりの「柔」は、一説には、猛獣の足(足の裏)を意味していて(ネコ族の足の裏はそこそこ柔らかそうだ)、「足」と「柔」で猛獣が獲物を踏みつける様子を表しているのだという。「躙」は茶室の躙り口(にじりぐち)に使われるように、「躙る(にじる)」つまり、膝や足の裏で床をおさえてこする行為を表している。「踏みにじる」は、足で踏みつけたままねじるように押し付けるという行為を表している。動物は、狩りで倒した獲物が動かないように足で押さえつけるところまではしても、「にじる」ことはたぶんしない。これは、相手に自身の優位性を見せつけるための人間特有の示威行為と考えられ、サル山のサルならやりそうな気もするが、要するに必要以上の「やらんでもいいこと」である。他国に進攻して、無力な住民に危害を加えるといった行為がまさに「蹂躙」と言うにふさわしいやり口だと言えそうだ。
(VP KAGAMI)
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