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この辞典の使い方(ホーム)「さ」で始まる言葉>采配を振るの意味

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采配を振る

さいはいをふる

 采配を振るとは、(軍隊などを)指揮するという意味。「采配をとる」ともいう。スポーツなどで「あの監督が采配を振るなら、私は試合に出ません」(なんだったけ、それ)のように使われる。「采配(さいはい)」は、戦国時代の武将が用いた指揮棒で、棒の先に紙片や獣毛、短冊状に切った犬の革などの束を房状にして取り付けたもの。これを振って合図し、軍を統率した。つまり、オーケストラを指揮するタクトにあたるものと言えるが、先に取り付けた大きな房は、遠くからもよく見えるようにした工夫であって、ごく近くで合図するオーケストラの指揮には不要で邪魔である。

 ところで、同じく日本の合戦において、軍隊を指揮するのに用いた道具に「軍配(ぐんばい)」がある。日本では当初、采配が主に使われていたようだが、ええかっこしいの戦国武将としては、掃除用具のハタキみたいで「ダッサ」と考えたのか(かどうかは知りません)、しだいに見栄えのいい「軍配」が用いられるようになったという。であるならば「采配を振る」のように「軍配を振る」という言い方があってもよさそうだが、「軍配」はそういう使い方をせず、「軍配が上がる(勝者が決まる)」「軍配を返す(戦いを開始させる)」のように別の意味で使う。これは軍配が相撲に取り入れられたためで、伝統芸能でありながらいまも現役の人気興行である相撲に例える言葉が残っているのはなるほどというものである。(VP KAGAMI)

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